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Alpha LS100 vs Alpha PEP66 クーラー対決
LS100に同等のPEP66 


1. オーバークロカー御用達クーラーを入手
 オーバークロッカーに数多く使用されている、Alpha PEP66を入手しました。しかし、私のソケット370マザーにはFANが邪魔になって取り付けできません。
そこで、FANを取り外し、クーラーに外気を吹き付けるサイドFAN方式にしました。
Alpah PAL35U、PEP66、SL100の3タイプのクーラーの温度比較をしてみました。


実験システムの概要
マザーボード:EPOX EP-BX7+
CPU:Coppermine Celeron533A 
OS:Windows98
空冷:ケースの側板に11.5cmの穴をあけ12センチFANを取り付け
HDD:SCSI 1G外付け
SCSIカード:Tekram DC-390
VGA:3DForce B-32 Plus AGP4X
2000年9月10日 室温30.9度

2.クーラーを取り付けた写真



ALPHA FC-PAL35U


ALPHA PEP66T


ALPHA LS100-30W


3.Heat0507による温度比較(サーマルダイオードの電圧読み取り温度変換)

  室温30.9℃、FSB115×8=923MHZ、Core1.65V、ソフトクーラーRain使用


コメント
 FCPAL35閉はケースのカバーを閉じて、通常の使用状態を想定して測定したものです。他の温度グラフはサイドFANをONにして測定しています。ただしFCPAL35UはヒトシンクFAN PicoAce25は反対にして吹き付けにしています。
 この測定結果から、ケースの排熱、空気の循環が大変重要だといえます。クーラーの対決は、かろうじて超大型ヒートシンクのLS100-30Wが勝っていますが、PEP66が1.1℃の差で好成績を出しています。PEP66はグラフの温度上昇カーブから考察して、銅板が埋め込まれているので熱の伝わり方と放熱が良いと思われます。
 ソケット370マザーには、PEP66ヒトシンクにサイドFANがお奨めです。ただしケースの加工が必要です。

4.Heat0507実行時の最高温度比較一覧表

LS100 LS100 PEP66T PEP66T PAL35 PAL35 PAL35閉 PAL35閉
温度 無負荷 Heat 無負荷 Heat 無負荷 Heat 無負荷 Heat
室温(ETM2000) 30.9 30.9 30.7 30.7 30.4 30.4 30.1 30.2
ケース内温度(ETM2000) 31.3 31.9 31.5 33.3 31.4 33.3 37.2 41.1
CPU温度(付属モニターソフト) 32 42 32 43 33 48 39 55
System温度(付属モニターソフト) 34 34 34 34 34 34 38 39
ヒートシンク温度(DMA001C) 33.5 40.3 - - - - - -
ヒートシンク温度(ETM2000) - - 32.9 41.6 32.8 39.9 38.8 46.3
CPU温度(METEX4660A温度変換) 32.5 43.7 32.2 44.8 33.5 48.9 39.5 56.6

付属モニターソフトは小数点以下の表示はありません。
ヒートシンク温度はサーミスターセンサーの取り付け位置が3つとも違うため比較はできません。参考程度です。

5.各温度計写真とセンサー取り付け位置

Celeron on-die thermal diode 付属モニターソフト
温度表示は整数部のみで、比較する場合小数以下の誤差を考慮する必要があります。
付属モニターソフト
W83782Dのチップ。センサー位置は不明?(チップにセンサー機能があると読んだ記憶があるが)
Celeron on-die thermal diode CPU温度(METEX4660A温度変換)
METEXマルチメータM4660Aで読み取った電圧テキストデーターを温度に変換
ヒートシンク温度(ETM2000)
PEP66にセンサーを貼り付け
Specification ETM2000
Range:-40〜90℃
Resolution:0.01℃(Max0.3℃)
Accuracy:1℃
Sammpling:3Second

(サーミスタセンサーの場合これほどの高精度な仕様にはならないと思いますが、使用感はなかなかのものです。これで特価で1000円は安い。5個買いました。)
ヒートシンク温度(ETM2000)
FC-PAL35Uにセンサーを貼り付け
Specification ETM2000
Range:-40〜90℃
Resolution:0.01℃(Max0.3℃)
Accuracy:1℃
Sammpling:3Second
ヒートシンク温度(DMA001C)
LS10030Wに穴をあけセンサーを埋め込み
温度計仕様 Model DMA001C
測定範囲:-19.5〜99.9℃
分解能:0.1〜0.2℃(at10℃〜40℃)、0.2〜0.5℃
確度:±1℃(10〜40℃)、±2℃
測定周期:2秒


6.感想
 オーバークのホームページを見ると、AlphaのPEP66が数多く使われているので、冷え具合を比べて見たくなり今回の実験を行ないました。
結果はLS100が勝ったものの、PEP66もなかなかのものでした。
 また、METEXマルチメータM4660Aで読み取った電圧テキストデーターを温度に変換しているのですが、この温度をヒートシンクの温度と比較して定数を確かめてみました。無負荷状態で温度が安定している時の温度と比較してみて、ほぼ間違いないと思います。

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