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ハードディスクコピーマシンの製作

2003年1月5日掲載

はじめに
 ハードディスクのバックアップやニューマシンへのシステム移植は結構大変な作業です。そこで、旧型パソコンとNotonGhostを使ったHDDコピー専用マシンを製作しました。このマシンの特徴はモバイルラックによりHDDを間単に取り付け取り外しが出来る点です。ノートパソコンの2.5インチHDDも変換アダプターでたやすくコピーが出来ます。
 今までの使用例を紹介しますので、皆さんの参考になれば幸いです。

1.マシン仕様

パーツ名 仕様
ケ−ス(ドスパラオリジナル) 250W
マザーボード(テクラム) P6B40D-A5
CPU(Intel) Celeron300A
メモリ(ノーブランド) SDRAM128M+256M
モバイルラック VP-10LSFU66100×2
CD−ROM SCSI CD
SCSIカード(adaptec) AHA2910B(CDROM用)
VGAカード(MSI) TNT2Pro

ケースは1997年10月、マザー・CPUは1999年3月に購入したものです。
マザーボードチップ:Intel 440BX AGPset
FSB:66MHz
IDE:UltraDMA/33(33MB/Sec)


2.使い方

@Norton SystemWorks Professional版を使用してGhost起動用の3.5インチFDを作成します。(Ghostはマザーボードにバンドルされている場合もあります。ちなみに、EpoxのEP-BX7にはノートンAntiVirusとGhostがバンドルされていました。)
Aコピー元HDDをPrimaryIDEconnectorに接続する。コピー先HDDをSecondaryIDEconnectorに接続する。(PrimaryとSecondaryを使用しているのは、HDDのMaster設定のままで良いからです)
B起動FDを挿入して電源を入れる。
C起動画面でPrimaryハードディスクとSecondaryハードディスクを確認する。
DGhostのLocal→Disk→ToDiskを選択する。
Eライセンス番号を入力する。(FD起動画面に表示されるもの)
F[SourceDrive]ダイアログボックスでコピー元ドライブを選択します。
G[DestinationDrive]ダイアログボックスでコピー先ドライブを選択します。
Hコピー先のパーテーションレイアウトを確認または変更します。
Iディスクのコピーを開始します。
 

3.使用例
(1)ニューマシンへのシステム移植(40G→40G)

 新しく組上げたPentuim4-2.4Gマシンのハードディスクに現行マシン(Celeron533A)のシステムをそのまま移植しました。 詳細はこちらを参照して下さい。

(2)東芝DynaBookSS PORTEGE3010のHDD換装(4.3G→40G/Win98)
 1998年製の古いノートパソコン(DynaBook)の4.3Gハードディスクを最新の40Gハードディスクに換装しました。   この換装には少々てこずりました。それは丸ごとコピーしたのに「デバイスSHELLを初期化中KRNL386.EXEが見つからないか読み込めません」というメッセージが出てWindows98が立ち上がらなかったからです。元のHDDに戻してみるとOKです。
 ネットで情報収集した結果、ハードディスクコントローラーを標準IDE/EIDEにすればよいことが判明したので、元のHDDでToshibaExtendドライバーから標準IDE/EIDEに変更後丸ごとコピーして換装後起動するとOKでした。
 ところが、HDDのスピードがもとのHDDとほとんど変わりません。Hdbenchで3000程度のスピードしか出ません。Ultra DMAが有効であればこの5倍の速度は出るはずなのに、と思いつつ試行錯誤で以下の事を試してみました。
@東芝からWin2000用のToshibaExtendドライバーをダウンロードし、Win98で起動してみた。
A東芝からBIOSをダウンロードして、Ver7.5から8.20に更新した。

試行錯誤の結果次のことが分かりました。
@Win2000用のToshibaExtendドライバーでもWin98は問題なく起動する。標準IDE/EIDEコントローラーでもOK。HDDスピードに変化なし。
ABIOSを更新してもHDDスピードに変化なし。
BBIOS設定画面で気づいたのですが、HardDiskモードはEnhancedIDEとStandardIDEしかありません。これって、ATAとATA-2しかないってことではないですか。UltraDMAがないことに気づきました。HDDはUltraDMA/100に対応していても、インターフェイスが対応していない・・・・残念。(下表参照)
CNoton System Informationでハードディスクを見ると、7.87GBと表示さる。Noton Disk Doctorでは「ドライブCは正しく設定されていない可能性があります」と表示されHDD診断ができません。(8.4G超に対応できていない)
DFDISKではの領域情報表示では、38147Mバイト、ディスク総容量8056Mバイトと表示される。
Eスキャンディスクは正常に動作する。
F最適化は正常に終わらない。
GCドライブのプロパティーでは37.2GBと表示される。

Hサスペンド、ハイバネーションは正常に作動する。

ANSI規格名 通称 対応転送モード 最大データ転送速度
ATA IDE - 8.33MB/s
ATA-2 Enhanced IDE - 16.7MB/s
ATA-3 Enhanced IDE - 16.7MB/s
ATA-4 Ultra ATA/33 Ultra DMA/33 33.3MB/s
Ultra DMA Mode 2
ATA-5 Ultra ATA/66 Ultra DMA/66 66.7MB/s
Ultra DMA Mode 4
ATA-6 Ultra ATA/100 Ultra DMA/100 100MB/s
Ultra DMA Mode 5

※8.4G超には対応していませんが、IBM IC25N040ATCS04 (Travelstar 40GN/40GB/ATA100)を40Gでそのまま使用しています。

交換したIBM40GHDDは9.5ミリ厚ですがノートのケースに収まりました。

HDDを取り外した状態 シールドごと外す 4.3GHDD(8.45mm厚) IBM Travelstar40GB(9.5mm厚)


(3)旧型マシンのHDD換装(5G:FAT16 2パーテーション→40G:FAT32 2パーテーション)
 旧型のデスクトップwin98マシン(三菱Aprcot550LS)の5GHDDを40GHDDに換装しました。このマシンはFAT16なので2Gの基本パーテーションと拡張パーテーションが切ってありました。
 FAT16からFAT32に変換してコピーするには、OptionsからFAT32Conversionにチェックを入れ、Local→Disk→ToDiskでコピーします。40GHDDのパーテーション容量は古いHDDのパーテーションの比率で自動的に割り当てられます。また、自分で基本パーテーションの容量を設定することも出来ます。

(4)メインマシンのシステムのバックアップ
 メインマシンのシステムを万一の時に備えて定期的にバックアップを取る事にも使用しています。モバイルラックにしているので簡単にバックアップが取れます。

(5)壊れた2.5インチノートHDDのデータ救出
 シャープメビウスノートパソコンの2.5インチHDDが壊れて、起動しなくなりました。このHDDをコピーマシンに接続してWindows98のエクスプローラで、3分の1くらいのファイルを読み取ることが出来ました。ただし、モーターの回転にムラがあり、何回も読み取りに行って時々読み取れる状況でした。読み取れるファイルだけ救い出すのに5時間くらいかかりました。FSB100の別のデスクトップパソコンでは読めなかったものが、FSB66だから読めたのかも?

(6)売却HDDのデータ消去
 ハードディスクはプラッター容量がどんどん大きくなり、スピードも速くなっているので、パソコンの体感スピードアップには大変有効です。私は結構新しいハードディスクに買い換えています。
 そこで、古いHDDはデータ−を消去して売るわけですが、Noton Wipe Infoでデータ−を消去して買取センターに持っていきます。
 モバイルラックを使用しているのでHDDが簡単に取り付け取り外しが出来るので大変便利です。

5.まとめ
 このマシンはけっこう重宝しています。日頃はほとんど稼動していませんがコピーには威力を発揮します。
 使用事例は如何でしたでしょうか?皆さんのお役に立てば幸いです。

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